| 日本文学 舞台は明治30年代後半。鄙びた甘酒屋を営む弥蔵のところに馴染み客の利吉がやって来て、坂下の鰻屋に徳富蘇峰が居て本屋を探しているという。なんでも、甘酒屋のある坂を上った先に、古今東西のあらゆる本が揃うと評判の書舗があるらしい。その名は“書楼弔堂(しょろうとむらいどう)”。思想の変節を非難された徳富蘇峰、探偵小説を書く以前の岡本綺堂、学生時代の竹久夢二……。そこには、迷える者達が、己の一冊を求め“探書”に訪れる。「扠(さて)、本日はどのようなご本をご所望でしょう--」日露戦争の足音が聞こえる激動の時代に、本と人とのを繋がりを見つめなおす。約6年ぶり、待望のシリーズ第3弾!【著者プロフィール】京極夏彦(きょうごく・なつひこ)日本推理作家協会第15代代表理事。世界妖怪協会・お化け友の会代表代行。1963年北海道小樽市生まれ。94年『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で第49回日本推理作家協会賞長編部門、97年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2000年第8回桑沢賞、03年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で第130回直木賞、11年『西巷
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