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| 21世紀は「水の時代」である。地球規模の気候変動は,地球上の多くの地域を乾燥させ,水不足の方向に向かわせる。したがって,人類の生存可能性は,まずもって水資源の確保に依存することになる。乾燥化が進む中で水資源を確保するためには,水の循環利用が不可欠となる。それも都市の下水処理水を中水として再利用するといった狭い範囲の循環再利用ではなく,産業用水とその廃水,農業用水とその廃水,そして生活用水とその廃水,これらすべてを循環再利用することが必要である。そのためには,各種の廃水水質や利用目的ごとの要求水質を考慮し,各種の水処理技術を組み合わせ,最適な循環再利用システムを構築することが必要となる。このような背景のもと,近年,新しい水処理技術が急速に開発され,実施設に導入されて来ている。高度処理として導入された活性炭吸着技術,膜ろ過技術,オゾン処理技術などはその代表である。このうち,膜ろ過技術は高度処理のみならず,従来の凝集沈殿?砂ろ過処理や活性汚泥の沈降分離などの代替技術としても使われ始めている。膜ろ過法の最大の特徴は,その処理水,すなわち膜ろ過水の水質にある。採用する膜ろ過法によって水質を制御することができ,ほぼ純水を得ることも可能である。したがって,広範囲な循環再利用システムで用いる水処理法として,もっとも有力な新技術となることが期待されている。本書では,近年,膜モジュール開発,プロセス開発,そして実用化が急速に進んでいる,膜ろ過法を用いた水処理技術について,懸濁物除去から海水の淡水化まで,また廃水処理水の再利用など,広範な最新技術について解説する。水処理分野の研究者,技術者の方々は勿論のこと,地球環境での水資源問題について興味をお持ちの方々にとっても,必携の一冊となるものと自負している。(「はじめに」より)
4,400-(税込)
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膜を用いた水処理技術 普及版
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