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真清田折敷・・・
お盆・お敷き・折敷・真清田 36.4 × 34.8 × 高さ1.8cm 【月の暈】奥田志郎さんの求める漆器の光沢は、鏡のように光を跳ね返すような光沢ではなく、「月の暈(うん)」のような柔らかな温かみのある光沢です。 この「月の暈(うん)」を追求すべく、奥田志郎さんは、上塗りのみで(上塗りの後、研磨し生漆を刷りこむ数度の行程(呂色(ろいろ))をせずに)仕上げられます。 このことで、漆本来の被膜が損なわれず、漆本来の強さが保たれ、そして、漆本来の優しい光沢の仕上がりになります。 上塗りの塗りむらを研磨などでカバーすることができない為、熟練の塗師のみが可能な難しい仕上げ方ですが、一方、全身全霊細心の注意を払って上塗りをしても、まれに、空気中や木地のちりが付き、小さな小さなポッチのようなふくらみができる場合があります(フシがかかると言います)。 研磨する呂色(ろいろ)の行程がないため、フシがかかってしまうと残念ながら取り除くことができません。 使用上はまったく問題がありませんが、奥田志郎さんの漆器へのこだわりの(まれな)産物とご理解された上で、お求めくださいませ。 ご一読くださいませ。 →ようびの漆器をお求めいただくお客様にぜひ御理解いただきたく思うこと □あわせておすすめしたい器たち□ →尺2×尺1.5寸角切折敷・奥田志郎 →和食器の愉しみ 工芸店ようび TOP裏 愛知県一宮市の真清田神社にある室町時代の「朱漆角切盤」が本歌ですが、こちらは使いやすくするため、長方形といたしました。 黒 朱合 朱 黒と朱合と朱の三種があります。 黒と朱は、朱合よりお正月など、よりかしこまった時にふさわしいでしょう。 裏 黒:白味噌のお雑煮は「黒三つ椀・大・奥田志郎」に。 真清田折敷(尺2×尺1.5寸角切折敷) 奥田達朗氏がさまざまな研究制作をしておりました時、真清田神社(愛知県一宮市)に調査に行き、許可を得て採寸させていただいたと聞いています。 室町時代制作のものということだったそうですが、伝来は明らかではなく、供え物用ではなく什器の中の一つとして伝わったものと考えられています。 昨年、滋賀県のMIHO美術館で根来展がありました時、真清田神社の本歌が出ていました。 しっかりした塗りにしばし見とれてしまいました。 先日突然、奥田志郎さんから電話があって、久し振りに塗ったものを出してみられて「この朱の折敷は最高ですね。 自分で言うのも何ですが」といつもは謙虚な奥田さんが感にたえた様におっしゃっていました。 私も、塗られて二十年ほど経過したこの折敷は無類の美しさだと思っています。 寸法もその美しさを増していて、のせたものの価値が上がるものだと自信を持っておすすめするものです。 二十年余前に作りました時、黒と朱の他にもう一種類、朱合のものを作りました。 素地に端喰(はしばみ・板の反りを止めるためにする技術)を入れてあり、顔料を入れた上塗をすると端喰の継ぎ目が見えなくなりますが、透漆を塗る場合は継ぎ目が目立ちます。 そこで、その部分に和紙を貼り景色としてそのまま見せることにしました。 仲々風雅で面白いものになったと思います。 工芸店ようび 店主 真木 秋のお椀は「漆器:紅葉箔絵黒蓋付平椀・尚古堂・山本哲」です。 紅葉箔絵黒蓋付平椀 輪島の銘工房・尚古堂さんに、美しい形の平椀を新しく作っていただきました。 尚古堂さんは輪島塗の技術をきっちりと守られた上、独自の形を次々と送り出され、日本産の良い漆を使った数少ない作者です。 品質の良さは定評のあるもので、ようびではこの三十年位の間にたくさんのものを作っていただいています。 箔絵のもみじは随分以前、兄 野田行作の意匠を山本哲さんにお願いしてお椀にアレンジして下さったものを、今一度お願いしました。 やはり季節感のあるものは新鮮です。 これからのもみじの季節、そして青もみじの季節にもよろしきものと思います。 工芸店ようび 店主 真木 醤油は「灰釉ビードロ小判輪花小付・有松進」に。 牡丹の向付 もう三十年も前のこと、正木さんに二年間くらい集中して古染付をお願いしたことがありました。 今思い越しますと、何としつこくご注文するようびも正木さん御自身もよくやりましたことと振り返ります。 50とか100とかいう単位で御注文くださったお客様があり、その数をこなすことで上達した部分もありましたと正木さん。 いろいろの歴史を経て写しが正木さんの作品になる過程は興味深くうれしいものでございました。 その頃の型を使って牡丹の向付を作っていただきました。 鯛の黄味まぶし、わさびとのりを付け合わせて。 工芸店ようび 店主 真木 朱:重箱は、箔絵の市松が潔い「市松箔絵角黒内朱六五重・二段一蓋・奥田志郎・山本哲」と。 お正月のコーディネイト お正月のありようも年々変わって参りましたが、新しい年にこもごもの夢や現実の期待を託してお祝をする習慣は、いつまでも残してゆきたい日本人が持っているよきアイデンティティーです。 毎年のようにコーディネートをさせていただきながら「よくこんなにもさまざまな致し方があるものよ」と思います。 要するに寿ぐ気持ちさえあれば次々といろんなものが寄り添って来るのです。 今年は早々と正木さんが鳳凰紋の皿をようびのお客様のためにと作って下さいました。 奥田志郎作の朱真清田の膳にぴったりでした。 市松の重はこれも早く準備して山本哲さんに箔を貼っていただきました。 明るくきらきらした一年であっていただきたいと祈りつつ。 工芸店ようび 店主 真木
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和食器の愉しみ 工芸店ようび
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